情報過多社会で役立つ合気道

 現代は、ほとんどの人がスマホを持ちその気になれば24時間365日情報が入ってくる時代です。脳に大量の情報をインプットしようとすれば、脳は常に活性化した状態が続きます。この脳が活性化した状態が継続すると、 当然 脳は疲れてストレスといった形で心身に影響が出ることも考えられます。

この対応に合気道が役立つという話です。

考えるモード

現代社会は情報に溢れています。ネットで調べると「現代人が1日に触れる情報量は、平安時代の一生分、江戸時代の1年分」なんて話もあります。 現代に生きている以上、情報に触れて脳が活性化している状態は避けられないと考えます。

仮に、脳が活性化している状態を「考えるモード」と定義します。

情報を遮断できるのが一番よいのですが現実的ではないので、「考えるモード」から脱する方法を知っておくのは有用かと思います。

一般的に知られているのは座禅や瞑想などですが、注意が必要だと考えています。思考や心を直接取り扱うのは難しいため、良い結果が出ることもあれば悪い結果が出ることも有り得るからです。瞑想で「魔境に落ちる」という話で、しっかりした指導者のもとで行わないと危険ということです。

安全に「考えるモード」から脱するにはどうするかというと、 思考や心を直接取り扱 わないで身体からアプローチすることを考えましょう。

自分の呼吸を確認する

呼吸は無意識下でも止まることなく機能します。他のほとんどの臓器が自分の意志に関係なく動く不随意運動をしています。しかし、呼吸だけは自分の意志でも長く/短く、深く/浅くコントロールすることができます。脳が活性化している「考えるモード」では呼吸は短く、浅くなる傾向があります。

逆に、呼吸を長く、深くしてみましょう。
そうすることで思考のぐるぐるが止まったり、心が落ち着いたりしていないでしょうか。

ボディスキャン

立っても、座っても、寝ててもいいです。

最初に、自分の足の裏に意識を向けます。そこに自分の体がある感覚になったら、くるぶしなど意識を向ける箇所を少し上げます。その部分を感じたら、すね->ヒザ->ふともも->腹->胸->首->頭と意識する部分を上げていきます。

手動瞑想

手動瞑想は、手を動かしてそこに自分の体があることを感じていきます。

プラユキ・ナラテボー師 瞑想実践

感じるモード

呼吸、ボディスキャン、手動瞑想に共通することは自分の身体を感じることです。「考えるモード」の対になるものは、自分の身体を「感じるモード」と考えます。必要に応じて 「考えるモード」 、「感じるモード」を選択できるようになることが心身を健全に保つに役立つと考えます。

なぜ合気道なのか

合気道と言うと、型稽古で同じ動きを繰り返しているだけと思われる方もいると思いますが、それはごく初心者向けの稽古方法です。

万人向けの型から自分の技に昇華させる稽古を行っていきますが、この中で自分の身体を感じる、受けとの接点を感じる、テンションを感じるということを一瞬一瞬やっていきます。合気道は老若男女いろいろな方と組んで稽古しますし、例え同じ人と組んでも同じ状況で技をかけることはありません。「万人と稽古すれば達人になれる」と言われるとおり、自分の身体を感じる達人になろうということです。

繰り返しになりますが、稽古中は一瞬一瞬を感じて適切に反応することが求められます。

合気道の稽古をすると、「体の調子が良くなる」、「気分が良くなる」というのはよく聞く話ですが、上記のようなことが起きているのかなと考えています。

ストレスの多い現代生活では「考えるモード」、「感じるモード」をコントロールするスキルは若いうちから身に付けておくと楽になると思います。
(10代、20代が合気道を学んでほしい)

「考えるモード」、「感じるモード」については下記に紹介する書籍「システム感情整理術」、PBM(プレゼンス・ブレークスルー・メソッド)を参照願います。

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